高血圧は、現在の国内患者数は約4,000万人といわれています。
脳出血や心筋梗塞などの致命的とも言える症状が現れるまでほとんど自覚症状がないことから、「サイレント・キラー」の異名をとる恐ろしい病気です。
高血圧は、「本態性(一次性)高血圧」と「症候性(二次性)高血圧」に分かれます。
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年齢を重ねるとともにしだいに血圧が高くなってくるのが本態性(一次性)高血圧で、高血圧の患者のおよそ8割が、この本態性(一次性)高血圧といわれます。
ちなみに本態性(一次性)高血圧は遺伝する傾向が7割程度はあるとされますので、家族に高血圧の人がいる方は30~40歳くらいから、血圧の数値に注意を払っておくべきです。
一方、症候性(二次性)高血圧は、腎臓や副腎など原因が明らかに他の臓器の病気によるものとわかっている場合を指します。
本態性(一次性)高血圧である場合、自然に治癒するということはなく、高い血圧を下げ正常な状態を長く維持することで、健康な人と同様の生活が送れるようにすることが治療のポイントとなります。
仮に、血圧を下げるための治療を止めてしまうと、血圧はまた元のように高くなってしまいます。
したがって高血圧となった場合は、どうしても治療が長期間にわたるものとなってきます。
これに対して症候性(二次性)高血圧の場合は、もとの病気を治すことによって血圧を正常化することができますので、高血圧と診断された場合はまずその原因を特定するためにも、専門医の精密検査を受ける必要があります。
高血圧の主な治療は、「降圧剤の服用」となります。
しかし、降圧剤はすべての高血圧患者に服用が必要とされるものではなく、また強く副作用がでる恐れもありますので、必ず医師の診断と指示にしたがった服用を行う必要があります。
この血圧、一日を通して安定した数値を示すものではなく、一日の時間帯によって数値が変化します(ふつうは早朝時が血圧が一番高く、就寝時にもっとも低くなります)。
それ以外にも、季節による変動(秋から冬は、血圧が高くなる傾向あり)や、精神的緊張・ストレス、測定条件の違いなどによっても血圧が上昇することがあります。
家庭で血圧を測ったときには高いのに、病院で測定してみると正常な数値を示すという「仮面高血圧」と呼ばれる現象も、よく知られているところです。
このため、高血圧かどうかを調べるための血圧値の測定は、通常は1~2週間の間をおいて数回測った結果によって行われます。
日本高血圧学会の定める基準値によると、最大血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上か、最小血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上である場合が高血圧に属することになっています。
家で血圧計を使い定期的な血圧測定を行う場合は、朝と夕方の二回、測定する時間を決め日々の数値を記録するようにします。
ちなみに家庭においては、最大血圧(収縮期血圧)が135mmHg以上、最小血圧(拡張期血圧)が85mmHg以上が、高血圧の基準とされています。
上に述べたとおり、高血圧の診断は一度測ったくらいで行うことはできませんので、このようなふだんからの血圧測定の記録を医師の診察時に持参すると、診断の貴重な参考情報となります。
高血圧の恐ろしさは、放置すると血管に加わる圧力が高まって動脈が硬くなり、血液の流れが妨げられる「動脈硬化」になることです。
そして動脈硬化の進み具合も、普通の人よりも10年早いといわれる速度で進行します。
その結果、動脈硬化が起きる場所にもよりますが、狭心症や心筋梗塞・脳梗塞や脳出血などの、致命的な病気を引き起こす可能性が大きく高まります。
かりに脳への障害が軽症であったとしても、小さな梗塞(血管のつまり)が脳にできることによって認知障害につながる場合などもあり、発症後の生活の質を大きく下げる恐れもあります。
ほかにも眼底出血や、あるいは腎臓が影響を受けることによる尿毒症などを併発する場合があります。
また、高い血圧に逆らって働く心臓に負担がかかり、心筋が肥大することによる心不全を起こしやすくなります。
以上のように高血圧の恐ろしさは、血圧の高まりによって動脈硬化を合併しやすくなる点にあり、それによって脳や心臓などの重要な器官に、ある日突然に致命的な病状がもたらされることにあると言えるでしょう。
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年齢を重ねるごとに血管もまた老化するために、血圧はどうしても高くなっていきます。
そのため「もう年だから血圧が高いのはしかたがない」とおっしゃる方も多いのですが、それは決して「その状態を放置したままでよい」ということではありません。
加齢による血管の老化自体を防ぐことはできないにしても、生活習慣を改善することによって、血圧が高まるリスクを下げ、高血圧を予防する生活を実現することは可能です。
つまりは、「生活習慣病を防ぐ生活を心がける」ことです。
具体的には、以下のような点がポイントとなります(なお高血圧に関わる食事療法については、関連サイト「高血圧に負けない食事~食事療法のツボと効く食材」」をあわせてご覧ください)。
・まずは減塩、そして動物性脂肪の摂取を減らす。
減塩は高血圧の治療においてもっとも重要とされ、食事療法として必ず実施されます。
高い塩分の食事をとることは血液の量を増やし血管を収縮させるため、血圧の上昇につながります。
塩分の摂取量は、一日6~8グラムくらいを目指します(日本人の一日の平均塩分摂取量は11~12グラム程度です)。
ラーメン一杯で、すでに7~8グラムくらいの塩分ですので、まずは汁物のつゆは残し、塩分が多く含まれる加工食品などの摂取を極力控えるところから、はじめてみてはいかがでしょうか。
またバターや肉類など動物性脂肪の摂取を減らすことは、動脈硬化の予防の観点からも重要です。
・食事はバランスよく、野菜・果物および魚の摂取を積極的に。
野菜や果物は一般に、血圧を下げる作用があるといわれるカリウムが豊富です。
また、肉類のコレステロール・飽和脂肪酸は動脈硬化を進めることからも、食事のレシピは魚料理をベースに考えたいものです。
・生活習慣の改善をはかる。禁煙・禁酒ないし節酒・減量と運動を。
たばこのニコチン・一酸化炭素は動脈硬化を進行させ血圧を高めるため、高血圧の予防としては禁煙を強くおすすめします。
飲酒も毎日となると、高血圧となるリスクを高めるといわれています。
また、問題は酒の種別ではなく「体内に入るアルコールの総量」になります。
せめて禁酒する日を設けるか、一日の飲酒量を減らしていくように心がけましょう。
肥満の解消は主に定期的な運動によってもたらされるため、血圧の正常化のみならず、心筋梗塞や高脂血症など生活習慣病の発症リスクを下げることにもつながります。
そして最後に、運動とあわせて、適度な心身の休養も心がけたいものです。
現代社会ではなかなか難しいことではありますが、一時的ながら急激な血圧の上昇をもたらす「精神的な緊張やストレスを避ける生活を心がける」ことも、とりわけ健康診断などで血圧が高めと診断された方にとっては、大切な高血圧の予防策となることもおぼえておきましょう。
(なお、低血圧に関する情報につきましては、関連サイト 「低血圧の症状~改善・解消のための対処法」 をご参照ください。)
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